『心の病の流行と精神科治療薬の真実』

真面目な抗精神薬批判本(内○聡氏とかのとは全然違う)で著書はジャーナリスト。ジャーナリストだけど読○新聞みたいに大袈裟に不安を煽る訳でもない。白衣を着た悪魔だっけ?忘れたが。

ただ『この本を鵜呑みにしてはいけない』。本書は淡々とした口調で書かれているように見えても現在精神系の薬服用してる身には十分不安を煽る内容だ。

内容は一言でいうと抗精神薬(コントミンセレネースなどの狭義の抗精神薬、リチウム、抗うつ剤、ベンゾ系安定剤飲むと最初は良くなるように見えるが、長期的にはますます状態が悪化し処方が増えて最終的に認知機能は統合自失調症の患者さんと同じくらい)アシュトンマニュアルの先生も出てくる。 

場末P科先生のブログにもアメリカの精神科系?の偉い博士が統合失調症の長期維持投薬は患者の社会復帰率が云々かんぬんを読んだのと少し被る内容かな。(だいぶ違うかも)

本の中に製薬会社から資金援助受けてない研究者が「もともと状態が良い患者が抗精神薬をやめた」的なことをいっている。私もこれは一理あると思う。
精神科を離れて1年少しは私も精神科や病気のことなんか頭になくフツーな社会生活をしていたから。 

まあ、自分の意志でこちらの世界(病んでる+精神科通院)に戻ってきてしまったわけだが。
薬を必要とした時点(精神科受診した時点で)で何かしら病んでて自分の防衛規制ではどうにもならないのも事実なんだが。

この本は精神系の薬飲んでる人にはあまりお勧めしない。最後は運動の効果と『生き甲斐』を患者にもたせる治療施設の取材だったかな。内容が不安を煽ることに偏ってるんだよなあ。

短期的メリットが一応書かれているから中立な本なのだろうか?未投薬のほうが予後がよくても、統合失調症の幻覚や妄想が激しい時期は投薬ないとまずいんでないか?